芝生が枯れる原因と対策芝生の病気、害虫、間違った手入れ方法
誰もが経験する芝生の枯れ
芝生を育てていると、枯れてしまうことがあります。DIYで芝生を育てている人であれば、誰でも一度は経験しているのではないでしょうか。
芝生が枯れる原因には、大きく分けて「芝生の種類による特性」「間違った手入れ方法」「病害虫」に別れます。高麗芝などの日本芝は比較的育てやすいので、枯らしてしまうことは少ないのですが、西洋芝は手入れが難しく、病害虫の被害にも会いやすいので、枯らすことも多くなりがちです。
また、芝生の枯れは、そのままにしておいて自然と回復する場合もありますが、対策をしないと枯れが広がってしまう場合もあります。枯れが回復しない時には、部分的に芝生を植え直す必要もあります。
このページでは、芝生が枯れてしまった場合の原因と対策方法をご紹介しています。
芝生が枯れる7つの原因
まずは芝生が枯れた原因を見極めよう
- ・季節によって枯れる
- ・水不足が原因で芝生が枯れる
- ・芝刈りが原因で枯れる(軸刈り)
- ・入した芝が枯れている
- ・除草剤が原因で芝生が枯れる
- ・病気が原因で芝生が枯れる
- ・害虫によって芝生が枯れる
芝生が枯れる原因は、上記の7つの原因であることがほとんどです。病気や害虫による原因以外は、直前に行っていた芝生の手入れなどで何か心当たりがあるはずです。
季節によって枯れる
芝生は種類によって枯れる時期がある
高麗芝などの日本芝と、バミューダグラスなどの暖地型西洋芝は、気温が10℃以下になると成長が止まり、冬になると必ず芝生の葉が茶色く枯れてしまいます。時期でいえば、九州より北の地方では、11月から3月頃までが芝生が枯れています。
芝生も他の植物と同様に、種類・品種によって成長する季節が決まっていますので、どうしようもありません。
また、ベントグラスなどの寒地型西洋芝を植えている場合は、30℃以上の真夏日が続くと、夏枯れをしてしまいます。寒地型西洋芝の生育適温は15〜20℃であり、夏の暑さに耐えきれなかったのが原因と考えられます。
日本芝・暖地型西洋芝の対策方法
日本芝と暖地型西洋芝は、冬の間は枯れていますが、春になると再び新芽が出始めて、きれいな緑の芝生になりますので、そのまま放置しておいて問題ありません。
冬も緑の芝生を楽しみたい場合は、オーバーシードという方法で夏芝と冬芝を植え替えるか、芝生の着色剤を使って緑色に着色する方法がありますが、どちらも上級者向けの方法なので、慎重に行ってください。
芝生の着色剤 オーバーシード寒地型西洋芝の対策方法
水やりなどの管理を徹底することで、夏の暑さを乗り切ることもできるかもしれませんが、お住まいの地域が、寒地型西洋芝を育てる条件にあっていないと考えられますので、日本芝か暖地型西洋芝を植え直す必要があります。
芝生の種類と選び方水不足が原因で枯れる
芝生も水不足が原因で枯れることがある
他の植物と同様に、芝生も成長するのに水分が必要です。春や秋は、自然の雨によって水分が補給できるので問題ないのですが、夏の晴れの日が続いた時などは、水不足が続き枯れてしまうことがあります。特に寒地型西洋芝の場合は、夏に枯らしてしまうことが多いので注意してください。
対策方法
水不足によって枯らしてしまった場合は、まずは十分な水やりを行って新芽が出てくるかを待ってみましょう。芝生が成長する春〜夏の時期であれば、十分な水を与えることで、新芽が出てくる可能性もあります。
寒地型西洋芝の場合で、部分的に枯れてしまった場合は、種を「追いまき」して修復することが出来ます。全面的に枯れてしまった場合は、お住まいの地域が、寒地型西洋芝を育てる条件にあっていないと考えられますので、日本芝か暖地型西洋芝を植え直すほうがよいでしょう。
芝刈りが原因で枯れる(軸刈り)
芝刈りの後の枯れた場合は「軸刈り」の可能性
長く伸びた芝生を一度に短く刈ってしまうと、葉の部分が無くなってしまい芝生が剝げたようになります。これを軸刈りといいます。
軸刈りをしてしまうと、葉や茎を出す生長点を刈ってしまうことになり、成長するための光合成ができなくなりますので、長く伸びすぎた芝生を短くしたい場合は、何度かに分けて少しずつ短く刈っていくことが必要です。
芝刈りの方法対策方法
春から夏にかけての芝生が成長する時期であれば、再び新芽が出てきて回復することが多いので、安心してください。しばらく様子を見てみましょう。それでも、枯れたままで回復しない場合は、枯れた部分をターフカッターなどで取り除いて、新しい芝生を植え直してください。
芝生の補植購入した芝が枯れている
植えたばかりの芝生が枯れてしまう場合
ホームセンターでマット芝を購入して植えた場合、数日してからマット単位で枯れでしまうことがあります。生産地から芝生を切り出した時期や、ホームセンターでの保管方法などによって、蒸れたり潰れて傷んでしまっていた可能性が考えられます。最初から根がすでに枯れていたり、枯れそうだったりした時に、購入してきた植えた場合は、芝生が根付かずにすぐに枯れてしまいます。
対策方法
このような場合は、周りのマットは新芽が出てきて緑になっても、この枯れたマットの芝は復活することはまず無いと思います。枯れた芝生は張り替えて再生するしか方法はありませんので、新たに芝を購入してきて、植え直した方が得策でしょう。
芝生の苗が緑にならない除草剤が原因で芝生が枯れる
除草剤の選択ミスや、間違った使い方で芝生が枯れた
ラウンドアップなどの一般的な除草剤の場合は、芝生も枯らしてしまうことになりますので、除草剤を使うときは必ず芝生用の除草剤を使う必要があります。
芝キープなどの芝生用の除草剤を使用した場合でも、夏場の芝生が弱っている時に使用したり、部分的に濃く散布してしまったりすると、枯れてしまうことがあります。
芝生と除草剤対策方法
間違った除草剤を使ってしまった場合は、回復する可能性がありませんので、枯れてしまった部分よりすこし広めに芝生を除去し、植え直してください。
芝生用の除草剤を使っても枯れてしまった場合は、間違った使用方法による枯れなので、水やりを十分に行うなどの方法で回復する可能性があります。
病気が原因で芝生が枯れる
芝生の一部が枯れたり、剝げたりしている場合
芝生は、水はけや風通しが悪かったり、手入れを怠っていると、ラージパッチ、ブラウンパッチなどの病気を起こして、所々枯れてしまうことがあります。間違った手入れ方法に心当たりがない場合は、芝生の病気が原因で枯れてしまった可能性が大きいので、病気の原因を、症状から見分ける必要があります。
対策方法
芝生の病気は、病原菌が原因となっている場合が多いので、症状にあった殺菌剤を使用します。
軽い症状であれば、そのまま放置しておいても、自然と回復する可能性がありますが、対処しないと被害が広がっていく病気もありますので、早めに対照する必要があります。
芝生の病気対策害虫によって芝生が枯れる
害虫が芝生の葉を食べる食害
シバツトガ、スジキリヨトウ、スジコガネ(コガネムジ)などの芝生の害虫は、芝生に卵を産み付けて、孵化した幼虫が芝生の葉を食べる食害を起こします。
対策方法
芝生の害虫は、放置すると被害がどんどん広がっていきますので、まずは害虫を駆除することが先決です。スミチオンなどの、芝生に使用しても大丈夫な農薬を使用して、シバツトガ、スジキリヨトウ、スジコガネ(コガネムジ)を駆除します。
芝生が完全に枯れることはないので、害虫が駆除できれば徐々に回復して行きます。
芝生の害虫対策芝生が枯れる原因と対策方法のまとめ
芝生は意外としぶといので大丈夫
上記のように、芝生が枯れる原因は様々なものがありますので、その原因を見極める必要があります。間違った手入れ方法に心当たりがある場合はまだいいのですが、心当たりがなく、見た目でも判断出来ない場合もあります。
初めて芝生を枯らしてしまった時は、落ち込んだり焦ったりしますが、芝生は意外と丈夫な植物で、自然と復活してくれたり、日本芝の場合であれば、枯れた部分だけ植えなおしたり、西洋芝の場合は、追いまきで芝生を補修する方法もありますので、一つ勉強したと思って、芝生生活を諦めずに楽しんでください。
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