高麗芝【コウライシバ】 | 【芝生用語辞典/か行】
高麗芝とは(Zoysia.matrella)とは、日本芝の一種で暖地型芝草のグループに含まれます。イネ科の多年草で、ノシバと同様に日本在来種です。別名ちょうせんしば(朝鮮芝)とも呼ばれています。
本来のコウライシバは(Zoysia. tenuifolia)ですが、一般的には(Zoysia.matrella)が高麗芝として流通しています。ちなみに(Zoysia.matrella)の正式名称は「コウシュンシバ」といいます。
高麗芝は、日本の本州以南から中国・東南アジアにかけて生育。地上および地下ほふく茎があり、草丈は4.5cm〜11cmほどで、ランナー(匍匐茎・ほふく茎)で繁殖。葉は姫高麗芝より太く、密度が高いのが特徴で、綺麗な芝生に仕上げることが出来る。
高麗芝の特徴
高麗芝は塩害や病害虫にも比較的強く、他の芝種に比べて、日陰や湿度にも耐えることができ、踏圧にも強い芝種です。元々日本に自生していた品種なので、高温多湿にも耐えることができ、数多くの芝種の中で日本の気候で育てるのには最も適した芝になります。
本州から九州にかけて最も多く植えられており、北海道では植えて育てることができません。25°C~30°Cが生育温度となっており、春から秋にかけて成長し緑の芝生を作りますが、冬になると枯れて茶色になります。
西洋芝と比較して乾燥や芝生の病気に強く、伸びる速度も比較的穏やかな特徴で週1回程度の芝刈りで十分であるため、メンテナンスも容易なので、一般家庭の園芸用として最も多く植えられている芝生です。
踏圧に強く、メンテナンスも容易なため、公園、庭、グランドなどの緑化や、サッカー場やゴルフ場などの競技施設などで数多く利用されています。
高麗芝(コウライシバ)の特徴
暑さや湿気に強いので日本の気候に最適な芝種
本州では育てやすいが、北海道では育てることはできない。
25°C~30°Cで緑色に成長、冬には枯れてしまう(芝生の冬枯れ)
西洋芝に比べて乾燥や病気に強い
成長が遅いので、芝刈りなどのメンテナンス回数が少なくてすむ
他の芝種に比べて葉が硬いので、踏まれるのに強い
関連情報
コウライシバ(高麗芝)は、発芽率が低いため、種での販売はされていません。高麗芝で芝生を作る場合は、マット状やロール状の切り芝を購入して植えることになります。
近年では、高麗芝の改良品種であるTM9(ティーエムナイン)に人気があります。TM9(ティーエムナイン)は、トヨタ自動車が開発し、鳥取県で生産している芝で、葉が若干広くて柔らかく、高麗芝でありがちな素足で歩くとチクチクするといったことが、TM9(ティーエムナイン)ではありません。高麗芝に比べて成長も遅く、年2回(春と秋)の芝刈りで済むので、他の芝に比べてお手入れの手間も少なくて済む芝です。
関連用語
- 高麗芝【こうらいしば】
- 日本芝【にほんしば】
- 暖地型芝草【だんちがたしばくさ】
- TM9【ティーエムナイン】
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